2013年1月29日

学振DC2 面接体験記

ゴールデンウィークを費やして書いたDC2ですが、結果は面接となりました。去年は落ちた(DC2: 不合格B)ので、前進といえば前進ですが…悶々とした日々が続くことになってしまいました。面接情報はインターネットでもあまり公開されていないので、これからの人たちのために、私の体験をまとめておきます。

ちなみに、このブログから特定されたら怖いので、審査が終わるまで非公開にしようと思ったら…審査がのびるのびる。12月末に結果発表の予定が、1月中旬を越えてもまだ公開されません。(1/29追記:採用内定されました!今年は政権交代の余波で、発表が例年より1ヶ月も延期され精神的に辛かったです)





基本情報


  1. 時間はすごく短い
  2. 審査員の分野は結構広い

内容については、JSPSから面接の注意事項が配布されます。ここに書いてある内容はきちんと分かりやすく盛り込むべきでしょう。というのは、審査シートはおそらく「独創性」「問題点と解決法」などの細目で分かれていて、審査員は各項目ごとに評価を与えていると考えられるからです。またポスターですが、これは通常の学会発表と全く違います。時間が極端に短い上に、審査員が遠くに座っているため、細かい情報は不要です。私は最低でも50ポイント以上の活字を使いました。


最初に困ったのがこれまでの業績欄。○○et al., xxxxxx. PNAS 2012 みたいなやつか、これまでの研究結果を書くのか、どっちなんだ?
これについては最後まで答えは出ませんでした。知人に2人ほど面接を経て採用された方が居たので、ポスターを頂いたのですが、それぞれ前者と後者でした。どちらでも受かる時は受かるのですかね…。僕はやりやすい方ということで、後者(実際の研究内容)を発表しました。理想は実際の研究内容を話した上で、さりげなく自分が筆頭の査読誌を下に引けることなんですけどね。そんなの無かったし


時間が4分なので、発表内容は原稿を忠実に暗記することが求められます。学会発表のようなアドリブは効かないと思った方が良いでしょう。私はアドリブが得意な方で、学会発表では原稿など作製しません。ですが今回だけはきっちり練り込んで暗記する形式にしました。原稿ですが、いろいろ試した結果、400字/分では多すぎました。320/分くらいが理想だと思います。私は結局350/分程度でした。合計1400字ですね。原稿は暗記すると棒読みになりがちです。早目に暗記して、その状態で練習することで、抑揚を付ける余裕が出ると思います。


練習ですが、私はラボの人にみてもらい、セミナー室で行いました。私の工夫は、プロジェクターでポスターを原寸大に映写すること。こうすると実際の雰囲気がつかめます。ポスターの修正は結構ありえるので、何度も印刷する訳にはいきませんからね。面接の手引きによると、面接官は5mくらい遠くにいるとありました。実際そこまで遠くはなかったですが、それでも3mはあったと思います。細かい字では見えないでしょう。ラボの人には、実際5m向こうから聞いてもらいました。


質疑について。
学振は分野外の選考委員が見る=的外れな質問が多いはず。と思って準備しました。研究の動機、研究の独創的なところは?研究上の問題点と解決法は?先行研究との違いは?どう応用する?などなど…。しかし、私のケースでは上記は杞憂でした。通常の学会発表のような、比較的まともな(失礼)質問に終始しました。また、これは私に特別な事例(非MDの理学屋が医歯薬分野で出願する)ですが、医学分野の勉強も少しはした方が安全です。例えば、私はある病原菌の分子生物学で出願しました。研究はvitroか、マウスのvivoがほとんどです。しかし、ヒトの臨床症状と治療法、組織学・病理学的な知識、免疫学の知識は不可欠です。私の時も類型の質問がありました。もちろん医者になる訳ではないので、網羅的な知識は必要ないですが、研究と関係ある部分の知識は必要ですし、私はこの勉強を通じて視野がとても広がったと感じています。学振面接を受けて良かった点を挙げるならこれですね。


あとは、時間に注意する、ゆっくり丁寧にしゃべるなどでしょうか。とにかく最後は頑張るのみです。


(H24.12/15 記 怖いので結果発表まで非公開w)


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