2015年7月1日

RでT検定をする(超初心者用メモ)

今回のまとめ
t.test(aaa,bbb,paired=T,var.equal=T)
#aaa, bbb 比較するグループ名
#paired=T/F 対応がある(T)・ない(F)
#var.equal=T/F 等分散である(T)・ない(F)



T検定はExcelで計算することができる。
ただ、論文に『有意差検定はRで行った』と書く場合に、
T検定だけExcel…?と思ったので、Rでの方法を調べた。





まず、T検定には3種類ある。たとえば
  • マウス3匹に薬剤を与え、前後で体重が変化したか(対応のあるT検定
  • 2種類の薬剤をマウス3匹ずつに飲ませ、両群で差があるか(*)

1つ目は同じマウスで変化を見ているので、数値に対応がある(独立でない)
*は、分散が等しいかどうかで二つに分かれる。分散もRで調べる必要がある。
分散が等しい(Student's T検定
分散が異なる(Welch T検定



データの読み込み

「薬剤Aをマウス3匹、水を同様に3匹(対照群)に飲ませた。
1週間後の体重を測定した」という実験を仮定する。

実験群:23.3, 22.8, 23.7 (g)
対照群:18.0, 17.4, 18.6 (g)

という結果を得たとする。
Rを起動。実験群のデータを読み込むには、

drugA=c(23.3, 22.8, 23.7)

と入力し、enter。
drugAは、別にAでもgroup1でもいい。
同様に対照群も、contという名前で登録する。
「=」を「<-」にしても良い。c() のcを忘れないように。



F検定

分散が等しいか調べる。
以下を入力。

var.test(drugA,cont)

するとこのような答えが吐き出される。
赤字のように、pがでかいので分散に有意差無し、
つまり等分散で検定すればいいことがわかる。

F test to compare two variances

data:  drugA and cont
F = 0.5648, num df = 2, denom df = 2, p-value = 0.7219
alternative hypothesis: true ratio of variances is not equal to 1
95 percent confidence interval:
  0.01448243 22.02777778
sample estimates:
ratio of variances
         0.5648148



T検定

以下を入力。

t.test(drugA,cont,コマンド)

コマンドに以下のオプションを入力できる。

  • paired=T で、対応があることを指定(対応のあるT検定)
  • var.equal = T で等分散(Student's)、=F で非等分散(Welch)
  • alternative = c("two.sided", "less", "greater") で順に両側、右、左側検定
今回の試験では、対応のない等分散のT検定なので、

t.test(drugA,cont,var.equal = T)

と入力すると、以下のように結果を返してくれる。
赤字で示したように、有意差があることがわかる(有意水準によるが)



Two Sample t-test

data:  drugA and cont
t = 12.1538, df = 4, p-value = 0.000263
alternative hypothesis: true difference in means is not equal to 0
95 percent confidence interval:
 4.063540 6.469793
sample estimates:
mean of x mean of y 
 23.26667  18.00000




その他

ちなみに、Rのデフォルト設定では
t.test(x, y = NULL,
       alternative = c("two.sided", "less", "greater"),
       mu = 0, paired = FALSE, var.equal = FALSE,
       conf.level = 0.95, ...)
となっている(Rのhelpより)。つまり、単に

t.test(drugA,cont)

と入力すると、対応なし、非等分散のWelch検定が適用される。

(というか、マウスの体重にT検定という例は良かっただろうか…
体重データは正規分布しないことが多いし、理論的にも担保されないし。
個人的には、ノンパラメトリックな検定(マンホイットニーとか)を使っていた。
グラフも棒グラフにSD.表示より、蜂群図か箱ヒゲ図の方がいいと思う。)



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